02.02.18:37
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01.25.02:33
こども芸術大学 制作文 / 澪と央飛人の遅めのお昼ごはん
<澪と央飛人の遅めのお昼ごはん>
スコーン作りの作業が進む中、澪は私と央飛人がいるテーブルの少し離れたところで、一人遅いお昼ご飯を食べ始めました。
みんなかお弁当を食べる中、ずっと三輪車仲間のやくちゃんと論くんと遊んでいて、声を掛けても、おなかが空いていなかったのか食べなかったのでした。
そして澪は、三輪車に乗ったままお弁当を開き始めました。
その時わたしは、風邪気味で食欲のなかった央飛人にお弁当を食べさせていたところだったので、しばらく澪の様子を見ていました。
そのままお弁当を食べ始めようとする澪に、
「澪ちゃん、自転車に乗ったままお弁当食べるの?それってどうかな?」
澪のところにいこうとするのと同時に、聖美さんが気を利かしてイスを持って来てくれました。
「澪、いつもごはんを食べるとき、いただきますって食べ物にありがとうって気持ちで言ってるよね?その格好じゃありがとうって思っているように見えないよ。澪はどんな感じがする?」と聞くと、「分かった。」とすぐにイスに座りなおして背筋をのばして食べ始めました。
すると今度は、央飛人が、「おにぎりちょうだい、おにぎりちょうだいっ」と言い出してぐずりだしました。
その日は私が自分のお弁当を忘れて、央飛人のお弁当をお昼に半分食べていたせいでご飯が足らなかったのでした。
「澪、ひろにおにぎりひとつあげてくれる?」
「いや。」「おねがい。」
「いや。」
「あのね。おかあさんがお弁当忘れて、ひろのおにぎり半分たべちゃってん。
またお家に帰ったら何か、澪にお礼に何かいいものあげるから、このおにぎり分けてくれへんかな?」と言うと、やっと澪が納得しておにぎりをひとつ分けてくれました。
央飛人にもお母さんがおにぎりを食べたことをあやまり、澪ねえちゃんも食べたいのに央飛人のためにおにぎりを分けてくれたよ。と言ったら、「ねーちゃん、あーと」と言い、央飛人はもらったおにぎりを満足げに食べました。
澪のこころが納得して、澪自身も央飛人も満足している2人の姿を見て、私も嬉しくほっとした気持ちになれました。
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