01.23.05:54
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01.25.02:23
こども芸術大学 制作文 / お弁当の時間 侃くんの水筒
お弁当の時間
<侃くんの水筒>
ある日のお弁当の時間。央飛人と私の前に、座っていた侃くんが、「うー水筒固くて開けられへん。」と困った顔をしていました。
それを見て「じゃあ、どうしたらいいかなー」と言うと「私が開けてあげる!」と隣に座っていた、ちょっとお姉さんの季穂ちゃんが一番に声をあげました。
でも季穂ちゃんが顔を赤くして開けようとがんばったけと開きません。
「わたしもやる」っと芙耶ちゃん。「おー!芙耶ちゃんも挑戦か?」普段はちょっとクールな芙耶ちゃんが、顔をしかめて一生懸命開けようとするしぐさが本当にかわいかった。
やっぱりそれでも開きません。
その隣はアキちゃんだけと、アキちゃんはマイペースでお弁当を食べていて、そのまた隣の論君が「論君もー」と嬉しそうに言いました。
そんなみんなの様子を見ていた侃くんが、「僕もちょーせんしてみるー!」…と目をきらきらさせて、大きく手を振り上げて言いました。
「ちょっと待ってな。」「論くんもやりたいって。論君が先に言うたから、先に挑戦させたげてな。」論くんも一生懸命がんばってみたけど、やっぱり固くて開きません。
そして、最初の様子と大違いのやる気満々の侃くんの手に戻って来て、水筒のふたをひねると、“きゅっ”と音をたてて魔法のようにふたが開きました。
「侃くんーすごーいい!」「やったー!」ちょっと感動して本気で声をあげました。
するとすかさず「みんなが手伝ったからやん。」と芙耶ちゃん。「そうやね。みんなの力があわさって開いたんやね。」
水筒のふたが開かないことが、こんなに楽しい事とは知りませんでした。
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